サステナビリティの考え方

Sustainability Philosophy

サステナビリティ実現に向けた事業活動

当社は、サステナビリティ活動を、「グローバルな社会課題の解決を通じて、社会の持続的な発展に貢献するために、当社が経営理念に基づき行う、事業活動そのものの着実な遂行」と位置付けています。

経営理念

安心で快適なまちの基盤づくりを通じて、持続可能な未来の実現を目指す

私たちは、関西電力グループのデベロッパーとして、エネルギーをはじめとしたさまざまなリソースを活用し、安全・安心で快適な商品・サービスを提供することで、人々の暮らしやビジネスの場を支え、豊かにします。
また、多様性や地球環境への配慮等の課題解決に向けて、一人ひとりが自分らしく生きられる社会やゼロカーボンの実現に、先進的・継続的に取り組むことで、人々が幸せに暮らし続けられる未来を追求します。

行動指針

私たちは、真摯な姿勢と、公正で透明性のある事業活動を基に、次の3か条を大切にします。

私たちは、お客さまはもとよりあらゆる人々に対する真面目でひたむきな姿勢、そして公平かつ透明な事業活動こそが、すべての行動の根底にあると捉え、続く3か条の基本原則として掲げます。

互いを尊重し、丁寧に対話しよう

私たちは、人々の多様な個性や価値観を尊重し、相手の立場になって傾聴する姿勢を忘れず、きめ細やかで活発なコミュニケーションをすることで、双方の関係性をいっそう深めます。

誇りと情熱を胸に、夢中になろう

私たちは、「まちの基盤づくり」を担っているという使命感と、力強く進めるという信念を持って、自らの仕事を好きになり、向上心を忘れずに取り組みます。

自由な発想で、果敢に挑戦しよう

私たちは、既存の枠組みや価値観に捉われず、自由な発想を大切にすることで、複雑に変化する社会の中で、変革を恐れず、新しい価値の創造に挑戦し続けます。

ブランドステートメント

私たち関電不動産開発は、事業活動を通じて目指すべき社会の姿を具体的に表すものとして、「ブランドステートメント」を規定しています。
ブランドステートメントは、当社がこれまで歩んできた歴史・受け継いできた企業精神に基づき、人と街の明るい未来を見据えて表明しています。
ステートメントを拠り所とした多様な事業活動を展開することで、お客さまと社会に当社独自の価値を提供できる企業へと成長し、「持続可能な未来の実現」に貢献できるよう、進んでいきます。

ビジョン —事業活動を通じて実現したい「公共的未来像」—
一人ひとりが輝くコミュニティであふれる社会

お客さまをはじめ、私たちが提供する商品やサービスに関わるすべての人が、それぞれの暮らしやビジネスの場で自分らしく可能性を花開かせ、「輝く」ことのできるコミュニティ。私たちは、そういった一人ひとりに合った多様なコミュニティが次々に生まれる社会を、理想の公共的未来像=ビジョンとして掲げています。
この未来像の実現に向かって、空間づくりを通じて積極的に貢献していきます。

ミッション —ビジョン実現のために「達成すべき取り組み」—
多様性を尊重し、つながりが生まれる空間を創る

「ビジョン」に掲げる社会を実現するためには、人々の自由なつながりが不可欠であると考えます。
また、それぞれの暮らしやビジネスの場が、一人ひとりの個性や価値観が大切にされた「自分の居場所」になることも重要です。
私たちは、お客さまの個性や価値観、多様なライフスタイルを尊重し、ハード・ソフト・サービスを組み合わせ、コミュニケーションがそれぞれのスタイルで自由に行き交う空間を創ることを「ミッション」とし、日々の仕事に取り組みます。

当社がサステナビリティ活動を推進するにあたって重視するESGに関する取組みの考え方を「サステナビリティ方針」として次のとおり定めています。

サステナビリティ方針

環境(E)

事業活動における環境負荷の低減に努め、
オール電化物件の供給を通じ循環型社会の構築に貢献します。

ゼロカーボンへの取組み
持続可能な未来を目指し、2050年ゼロカーボンに貢献します。

社会(S)

事業活動に関わる全ての人々の人権を尊重し、多様な人材が活躍できる社会の実現に貢献します。

ガバナンス(G)

公正で透明性のある事業活動を通じて社会の発展に寄与します。

推進体制

当社は、サステナビリティへの取組みを迅速かつ効率的に推進するため、社長が「全社のサステナビリティ推進統括責任者」として、「サステナビリティ委員会」「内部統制委員会」「健康経営委員会」のすべての委員長を務めサステナビリティ活動全体を統括しています。
サステナビリティ委員会では、サステナビリティ活動推進のための全社的な計画や施策等の策定および全社的な取組みの進捗管理・実施の促進を、内部統制委員会では、内部統制システムの整備・運用状況の評価や改善に係る総合的方策の検討、不備事項の改善指示および改善状況の確認・支援などを、健康経営委員会では、健康経営推進のための施策等の実施承認や導入施策等の効果検証などをそれぞれ行っています。
また、各委員会の下に各関係部門の責任者で構成する部会などを設け、この体制のもとで全社の各部門がサステナビリティ委員会などで策定された計画や施策などを踏まえ、それぞれの事業活動を展開しています。

サステナビリティ推進体制図(概略)
図:サステナビリティ推進体制図(概略)

2023年度サステナビリティ活動実績

■ サステナビリティ委員会開催実績

第5回(2023年9月20日)

  • サステナビリティ取組みの強化・拡充について
  • サステナビリティ従業員意識調査結果報告
  • GHG排出量把握について
  • 関電不動産開発のESG取組み項目の進捗状況報告

第6回(2024年2月28日)

  • サステナビリティレポート発行について
  • 内部統制強化に向けたサステナビリティ推進体制の見直しについて
  • 関電不動産開発のESG取組み項目の実績報告
  • 人権啓発推進プロジェクトの取組みについて

■ 健康経営委員会開催実績

第6回(2024年3月1日)

  • 健康経営推進にかかるアンケート結果報告
  • 健康経営優良法人の評価結果報告
  • 2023年度取組み進捗状況について
  • 2024年度活動計画・設定目標について

社内浸透活動

当社は、サステナビリティ活動を推進するにあたって、従業員一人ひとりが経営理念やブランドステートメントへの共通認識を持ち、主体的に事業活動に取り組むことが重要だと考えています。そこで、ブランドステートメントの理解促進、自分事化するきっかけづくり、行動変化につながるようさまざまな取組みを継続して行っています。

理念浸透(インナーブランディング)活動

当社では、サステナビリティ活動の根幹である理念などの従業員への浸透活動(インナーブランディング活動)が重要と考えています。2019年に会社横断の推進プロジェクトチームを立ち上げ、理念などを「開発」し、開発後の2021年度から3年間は理念などを「浸透」させるため、「認知」「理解」「実践」のステップで取組みを進めてきました。最終的には「社風・カルチャー」になることを目指し、経営層向けワークショップや社内へのポスター掲示、全社の各部門を対象にしたキャラバン活動など、さまざまな活動に継続して注力してきました。その結果、2024年6月実施のサステナビリティ従業員意識調査では、85.7%の従業員が日常業務の中で経営理念を意識した行動を取っていると回答しました。今後も浸透活動に継続して取り組んでいきます。

教育・研修

安心で快適なまちの基盤づくりを通じた持続可能な未来の実現を目指し、全役職員を対象に、サステナビリティ教育・研修を実施しています。年1回、環境に関連する複数のテーマから各自が興味のあるテーマを選択して実施するeラーニング研修を全役職員を対象に実施しており、2023年度の受講率は87.6%でした。各階層別研修においてサステナビリティをテーマにした講義を必修としている他、コンプライアンス・人権・ダイバーシティ推進などのテーマ別研修を実施しています。また、2023年度より、サステナビリティ検定およびサステナ経営検定を奨励資格にしました。

情報発信

従業員一人ひとりがサステナビリティ意識を醸成し、業務を通じて持続可能な未来の実現に貢献するためには、当社を取り巻く社会環境の変化やリスク、社会的要請を理解する必要があります。そこで当社では、サステナビリティに関する法令や社会的要請に関する情報、当社のサステナビリティへの取組み状況や目標などを社内ポータルサイトに掲載することで、従業員のサステナビリティ関連情報に対するアクセス性を高め、一人ひとりの理解向上をサポートしています。また、当社では「日経ESG経営フォーラム」に加入し、広くESG全般の情報を収集しており、社内にサステナビリティに関する情報を展開・共有しています。

ステークホルダーエンゲージメント

当社は不動産デベロッパーとして、さまざまなステークホルダーとの関わりの中で事業を展開しています。お客さま、地域の皆さま、取引先、行政、従業員など、さまざまなステークホルダーとのエンゲージメントを重視し、これらステークホルダーからの信頼・信用を得ながら事業継続していけるよう努めています。

主なステークホルダーとのエンゲージメント機会や手法
主なステークホルダー 主な対象 主なエンゲージメント機会や手法
お客さま 住宅・マンション契約者、テナントビル契約者・利用者、開発用地・運用ビルの売却者・購入者など
  • 各種コミュニケーション活動(対面・電話・メール・ホームページ・パンフレットなど)(随時)
  • 住宅購入者やビルテナントを対象としたお客さま満足度調査(年1回)
  • 住宅オーナー向けアプリ「マイシエリア」による情報発信・コミュニケーション(随時)など
地域の皆さま 事業に関わる地域社会や地域の皆さまなど
  • 説明会・意見交換会(随時)
  • 社会貢献活動(随時)など
取引先 工事発注先、ビル管理会社、協力会社、調達先など
  • 調達方針の周知(随時)
  • 発注先説明会(随時)
  • サプライヤーアンケート(随時)
  • 各種コミュニケーション活動(対面・電話・メール・ホームページ・パンフレットなど)(随時)など
行政 事業に関連する関係法令の所管省庁
事業に関わる地方自治体など
  • 法令対応(随時)
  • 各種コミュニケーション活動(対面・電話・メール・ホームページ・パンフレットなど)(随時)など
従業員 当社従業員
  • 人事評価面談(年3回以上)
  • エンゲイジメント調査(年1回)
  • 社内ポータルサイト・社内報(随時)
  • 各種ヘルプライン(随時)
  • 労使間の対話(年14回)など

社外からの評価

サステナビリティに関するさまざまな活動や情報開示の結果、近年では主に以下の認定・評価を受けています。

環境

シエリアタワー大阪天満橋「令和5年度 おおさか気候変動対策賞特別賞」「令和5年度 おおさか優良緑化賞奨励賞」の受賞

当社が開発を行ったシエリアタワー大阪天満橋では、気候変動対策・ヒートアイランド現象の緩和に関し、他の模範となる特に優れた取組みを行った物件であるとされ、「令和5年度 おおさか気候変動対策賞特別賞」を受賞しました。また、本物件は、大阪府内の都市環境の改善に貢献する緑化や、都市の魅力向上に資する緑化、新たに緑化手法のモデルとなる緑化など、特に優れた取り組みを行った物件などを顕彰する「令和5年度 おおさか優良緑化賞奨励賞」も受賞しています。

シエリア大阪上町台パークタワー「令和4年度 おおさか優良緑化賞奨励賞」の受賞

当社および三井不動産レジデンシャル株式会社が開発を行ったシエリア大阪上町台パークタワーは、「令和4年度 おおさか優良緑化賞奨励賞」を受賞しました。

「令和3年度 おおさか気候変動対策賞特別賞」の受賞

大阪府における当社の温室効果ガス削減実績や主な事業所(関電ビルディング)における省エネ対策などが評価され、「令和3年度 おおさか気候変動対策賞特別賞」を受賞しました。

社会

「健康経営優良法人2024」の認定

当社は、優良な健康経営を実践している法人として、経済産業省と日本健康会議による「健康経営優良法人(大規模法人部門)」に5年連続で認定されています。

写真:「健康経営優良法人2024」のロゴ

くるみんマークの取得

くるみんマークは、厚生労働大臣により「子育てサポート企業」として認定を受けた証です。
当社は、次世代育成支援対策推進法に基づき行動計画を策定し、そこで定めた目標を達成するなどの一定の要件を満たした企業として、2024年10月にくるみんマークを取得しました。

写真:「次世代育成支援認定マーク(くるみん)」のロゴ

えるぼしマークの取得

えるぼしマークは、厚生労働大臣により「女性活躍に関する取組の実施状況が優良な企業」として認定を受けた証です。
当社は、女性活躍推進法に基づき行動計画を策定し、一定の要件を満たした企業として、2024年4月にえるぼしマークを取得しました。

写真:「えるぼしマーク」のロゴ

シエリア京都御所南、関電不動産八重洲ビル「2024年度 グッドデザイン賞」の受賞

当社では、2019年度以降継続して、公益財団法人日本デザイン振興会が主催する「グッドデザイン賞」を受賞しています。2024年度は、当社が開発を行ったシエリア京都御所南および関電不動産八重洲ビルの2物件が「2024年度 グッドデザイン賞」を受賞しました。

写真:「2024年度 グッドデザイン賞」のロゴ

関電不動産八重洲ビル「2023年度 JTAトイレ賞奨励賞」の受賞

当社が開発を行った関電不動産八重洲ビルは、2023年12月、一般社団法人 日本トイレ協会が主催する「2023年度 JTAトイレ賞奨励賞」を受賞しました。これは、同ビルの基準階トイレ「Restroom」およびオールジェンダートイレ「Restroom+」において、多様な個性・価値観を持つワーカーのニーズや働き方の多様化に応えるため、さまざまな機能を付加するとともに竣工1年間にわたり使われ方を検証し、改善に取り組んでいる点が評価されたものです。